薄毛対策の日米格差

日米の薄毛対策・意識に関する比較調査結果について

日米の薄毛対策・意識に関する比較調査

薄毛対策で唯一効果が正式に証明されている薬、プロペシアを日本で販売する万有製薬が、2008年10月20日に「ニッポンうす毛事情 2008」として日米の薄毛対策・意識に関する比較調査を行っています。10月20日は日本毛髪科学協会により「頭髪(とうはつ)の日」として定められているそうで、万有製薬も2007年からこの日に企画調査を行っているようです。

プロペシアを製造・販売する米国のメルク社は、万有製薬を1984年に買収して傘下におさめています。そのため、万有製薬はプロペシアの日本における販売権を独占的に保有しているようです。日本におけるプロペシアのマーケティング活動や薄毛対策啓蒙活動の一環としてこの調査が行われているのだと思います。ただし、この調査ではプロペシアに関してはまったく触れておらず、公正な立場から薄毛対策状況が調査されています。

調査では日米を比較することによって、日本人の薄毛対策に対する意識や実践方法の特徴を掘り起こそうとしています。日本の薄毛対策の特徴が浮き彫りになるような興味深い結果も出ています。

薄毛を気にする度合いに関しては、日米共通で高いといえます。むしろアメリカ人のほうが薄毛を気にしているという結果になっています。薄毛を気にしているのは(調査対象の薄毛の人々の中で)、日本人が58.6%に対し、アメリカ人は70.6%だったそうです。とても気にしてているとした人は日本人が9.9%であったのに対し、アメリカ人は20.9%と2倍だったそうです。薄毛を気にする原因として周囲の人々の反応の変化があります。この調査では、アメリカでは周囲の人の対応が変わったと感じる割合は日本の3倍にも及んでいます。日本では周囲の人が気をつかってくれるので、薄毛がそれほど負担になりにくいのかもしれません。

薄毛に対してなんとかしたいと考えているのは、日本人が60.1%、アメリカ人が74.5%といずれも多いです。そして両国とも薄毛が改善できたら「自分に自信ができ、積極的になれる」と感じているようです。また日本人には薄毛が改善されると「髪について悩まなくなる」や「貴重な時間を育毛以外に使える」という意見があり、髪について悩みながら時間をかけて育毛に励んでいる姿が浮かんできます。

薄毛対策のアプローチの違いの調査結果を見ると、アメリカでは「バランスの良い食事」「ストレスをためない」「睡眠をとる」「運動をする」など健康から直していこうという建設的な方法が目立ちます。日本では「育毛剤」「頭皮をよく洗う」「頭皮のマッサージ」など局所的で一時的な対処が主流です。また、日本では「髪によいといわれる食品を食べる」もアメリカに比べて多い手法として行われています。確実な証拠もなく髪によいとされる数々の食品が世の中にはありますが、それらを試している様子が目に浮かびます。

さらに、薄毛対策費用に関してですが、アメリカ人は薄毛の人が薄毛対策にかける月平均金額は9,241円である一方、日本人は3,632円だったそうです。日本は悩みながらも、アメリカほど積極的にお金を使っていません。さらに、もし本当に薄毛が解消されるとなった場合にいくら使うかという質問に対しては、アメリカ人は10,674円である一方、日本人は5,429円と約半分の結果だったそうです。

ここで特筆すべきは、もし本当に薄毛が解消されるならアメリカでは15%多めに払ってもよいという意味であるのに対し、日本では50%(3,632円→5,429円なので)多めに払ってもよいとしていることです。現在行っている薄毛対策に対して日本人は効果を感じていないという事実が見えてきます。逆に言えば、どうせ効果が見えないし、月3000円ぐらいなら念のため続けてもよいかというのが本音なのかもしれません。

プロペシアを販売する万有製薬の調査だからというわけではありませんが、プロペシアもこの費用の違いに影響していると思います。アメリカではすでにプロペシアは一般的に広まっており、ある程度見える効果があることも一般的に知られています。プロペシアはアメリカ、日本にかかわらず、最低月5000円から10000万円ぐらいはかかる高級な薬です。それがアメリカの薄毛対策に対する月額出費の平均をあげているとも考えられます。

しかし、プロペシアも劇的な効果が出る万能薬ではないので、薄毛の人々の悩みはつきません。特にアメリカの20代の若者が感じる薄毛に対する悩みは相当のものです。老けて見えることをとても気にしているという結果が出ています。日本人より人種的に薄毛が早いうちから進行しやすい人も多いので、なおさら20代での薄毛は日本人よりシリアスです。アメリカの20代の若者は、もし本当に薄毛が解消されるなら、平均月に24,225円支払ってもいいという結果がでたそうです。薄毛の年齢が若ければ若いほど悩みが深いことは、どの国の人間でも同じことです。